できないと思っても焦らない。

自分が行っている事柄を、とりあえず数値化して記録していると、ある事実に気がつける。わりと何事でも、ある程度続けているうちに、できないと漠然と頭で思っていたことは、数字としては必ず向上しているのだ。

脳みそや感情は確かに大切だけれど、彼らは何度となく自分を騙してしまう。自分自身の客観的事実を記録していくなら、何かの論文や研究なんかの知識などなくとも、脳や感情のその働きに愕然とする。

例えば、一人の男がいて、本気で何かしらの依存から少しでも意識を他に向けなければと、努力しているとしよう。頭では何度もその禁を破り続けている自分に、情けなさを感じているかもしれない。

しかし、彼はその記録を数字としてつけていた。それを眺めてみるとルールを破る日数の間隔が、少しずつのびていることに気がつくのだ。できないと思っていたけれど、現実は少しずつではあるが前に進んでいるではないか。

本当にこれは、先の見えない戦いにおいて、何よりも力に変わる。